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読み物2026年9月9日

建設業のホームページを作り直すとき、最初に決める3つ——誰に・何を・どこで見られるか

建設会社のホームページを作り直すとき、最初に話題になるのは費用とデザインです。ただ、その二つは後から決まります。先に決めるのは、誰に見せるか、何を答えるか、どこで見られるか。この三つが決まっていないと、作り直しても前と同じものができあがります。

ケンセツベースを運営しているARCFEELGROUP株式会社は、土木・建築・設備をやっている建設の会社です。そのかたわらで、ホームページの仕事も15年続けてきました。自分たちのサイトも、自分たちで作っています。コーポレートサイトが4本(ARCFEELGROUP・コスモスエンジニアリング・カネケン・アークアセット)、集客のサイトが3本(ケンセツベースクレーン手配ナビ駐車場舗装)。この7本とも、公開したあともまだ自分たちで動かしています。

以前、WEBの運用をAIに任せた話を書きました。あれは公開したあとの回し方です。今回はその手前、まだ何も作っていない段階の話になります。

7本を通して、いちばん時間がかかったのは制作ではありませんでした。作り始める前の、この三つを決めるところでした。

建設会社のホームページは、何から決めればいいですか?

誰に見せるか、何を答えるか、どこで見られるか。この三つを決めることが、そのままホームページの目的を決めることになります。

順番も、この順です。誰に見せるかが決まらないと何を答えるかが決まらず、何を答えるかが決まらないとページの数も並びも決まりません。

逆に、ここさえ決まっていれば、あとの作業は思ったより早く進みます。私たちが7本目を作ったときも、迷った時間のほとんどが最初に集まっていました。

見た目から決めると、なぜ止まるのですか?

見た目には正解が無いからです。決める材料が無いまま比べることになります。

作り直しの相談は、たいてい「古く見えるので新しくしたい」から始まります。ここまでは正しい。ただ、そのまま配色や写真の話に入ると、途中で止まりやすくなります。

青がいいか、緑がいいか。写真は現場か、社員か。この問いには、答えを出す材料がありません。だから決まらないまま日が過ぎるか、いちばん立場の強い人の好みで決まるかのどちらかになりがちです。

私たちも、最初のサイトではここで止まりました。抜け出せたのは、「誰に見せるか」を先に一つに絞ってからです。見せる相手が決まると、写真も言葉も自然に決まりました。色を選んだのではなく、相手を選んだ結果として色が決まった、という順番でした。

見た目から決めると止まる理由の図解。古く見えるので新しくしたいから始まり、そのまま配色や写真の話に入ると途中で止まりやすくなる。青がいいか緑がいいか、写真は現場か社員かという問いには答えを出す材料が無いため、決まらないまま日が過ぎるか、いちばん立場の強い人の好みで決まるかのどちらかになりがち。誰に見せるかを先に一つに絞ると、写真も言葉も自然に決まる

① 誰に見せるか——採用か、元請けか、施主か

一つに絞ってください。三つとも大事でも、1つのページで三つには届きません。

建設会社のホームページを見に来る人は、だいたい三種類に分かれます。

求職者。 仕事を探していて、この会社がどんな会社かを見に来ます。見るのは、何をしている会社か、どんな人が働いているか、勤務地と条件。

元請けや取引先。 会社の実体を確かめに来ます。許可の番号、施工実績、対応できる工種と地域、会社の規模。

エンドユーザー(施主)。 自分の困りごとが頼めるかを見に来ます。何ができるか、いくらぐらいか、どこまで来てくれるか。

求職者向けに整えたページは、施主にとっては読むところがない。施主向けに整えたページは、求職者から見ると自分の話が書いていません。

私たちは、7本を全部この基準で分けました。クレーンのサイトは手配する人だけ、舗装のサイトは駐車場を持っている方だけを見ています。一つのサイトで全部をやろうとするのをやめた、というのがいちばん大きな変更でした。工務店でも、元請けの下で動く専門工事の会社でも、ここは変わりません。会社の規模ではなく、誰に読ませたいかで決まる話です。

作業着の人と施主が、明るいリビングのテーブルでタブレットを前に打ち合わせをしている場面

② 何を答えるか——そのページで返す質問を先に決める

ページの数ではなく、答える質問の数で考えます。

作り直しの打ち合わせでは、「会社概要」「事業内容」「施工実績」といった枠から入りがちです。枠を埋めればサイトはできますが、読む人の質問には答えていません。

先に決めるのは、この会社に来た人が持っている質問のほうです。「うちの工事も受けてくれるのか」「どこまで来てくれるのか」「いくらぐらいか」「誰がやるのか」「いつ返事が来るのか」。この質問を書き出して、答えられるものから並べていきます。

金額を載せるかどうかは、ここでいちばん割れるところです。私たちも同じ会社の中で判断が分かれました。舗装のサイトには単価を載せ、クレーンのサイトには一切載せていません。その理由は料金を載せたサイトと、載せなかったサイトに書いたので、ここでは繰り返しません。決め方だけ言うと、幅で書いて大外れしないなら載せる、幅が広くなりすぎるなら決まり方を載せる、です。

答えられない質問は、答えられないと書いておく。これも一つの答えになります。

③ どこで見られるか——現場のスマホと、検索と、AIの回答

作る側はパソコンの画面で作ります。読む人は、たいていそこでは見ていません。

建設のお客様は、現場や車の中からスマホで開きます。手袋を外して、片手で見ることになります。文字が小さい、電話番号が押せない、地図が開かない。どれも、パソコンで作っている限り気づきにくいものです。

見られる場所は、もう一つ増えました。検索結果の一覧と、AIに聞いたときの回答です。どちらも、サイトを開く前に「この会社は何をしている会社か」が短い文で出ます。この短い文は、ページの最初の数行から作られることが多い。つまり、各ページの書き出しの数行が、開かれるかどうかを決めています

私たちが自分のサイトで直したのも、まずここでした。会社の挨拶から始まっていたページを、その会社が何をしているかの一文から始まる形に変えました。

どこで見られるかの図解。作る側はパソコンの画面で作るが、読む人は現場や車の中からスマホで開く。文字が小さい、電話番号が押せない、地図が開かない。どれもパソコンで作っている限り気づきにくい。見られる場所はもう一つ増え、検索結果の一覧とAIに聞いたときの回答では、サイトを開く前に短い文が出る。各ページの書き出しの数行が、開かれるかどうかを決めている

ホームページの作り直しは、費用がどのくらい変わるものですか?

金額は、規模と、どこまでこちらでやるかで動きます。当社の固定額は無料60分相談会の後にお見積りとしてお出しするので、ここでは決まり方だけ書きます。

ページの数。 会社案内だけなのか、施工実績と採用ページまで入れるのか。ここがいちばん大きく効きます。

原稿と写真を、どちらが用意するか。 社内にある物を出していただけるなら、そのぶん軽くなります。撮影から入ると、その分は増えます。

施工実績を何点載せるか。 1点あたりは小さくても、点数が増えれば全体は動きます。

更新できる形にするかどうか。 社内で記事を足せる形にすると、最初は増えます。

いまのサイトから何を引き継ぐか。 使える写真と実績が残っていれば、その分だけ範囲は狭くなります。

期間は規模によって型が分かれ、1本あたり数週間ほどです。実際の金額と期間は、無料60分相談会で貴社の話を伺ってからお見積りとしてお出しします。会社ホームページの品目としての説明も置いてあります。

ホームページを作り直すと、問い合わせは増えますか?

正直に申し上げると、増えるとはお約束できません。

私たちのクレーンのサイトは、一度閉じたサイトを作り直して再開したところ、問い合わせと仕事が入り始めました。ただ、舗装のサイトは公開からまだ日が浅く、効果を数字で申し上げられるほどは溜まっていません。同じ会社が同じ時期に作っても、こうなります。

検索で上に出ることをお約束する、という言い方には気をつけてください。順位を決めているのは検索する側の会社で、私たちを含め、作る側ではないからです。

お約束できるのは、その手前までです。ここまでに書いた三つが決まっていて、スマホで開けること。ここまでやっても増えないことはあります。ただ、ここが決まらないまま増えたサイトを、私たちはまだ見たことがありません。

作り直す前に、用意しておくものはありますか?

多くありません。次のもの以外は、無いなら無いままで構いません。

① 直近の施工写真。 撮ってあるものを、そのまま出してください。整理は後からできます。ただし、お客様の現場を載せるには、事前の許可や契約上の取り決めの確認が要ります。判断に迷う場合は、契約書の内容や、弁護士などの専門家にご確認ください。

② 許可や資格の正しい表記。 建設業許可の番号、業種、有効期限。ここだけは間違えられないので、原本から取ります。

③ 更新を誰がやるかの見当。 名前まで決まっていなくて構いません。ただ、「誰もやらない」場合は、作り方のほうを変えたほうがいい。公開してからのほうが期間は長いので、更新まで含めてどう回すかを先に考えておく話です。

逆に、デザインの好みや、参考にしたい他社のサイトは、先に集めても、たいてい使いません。①〜③が決まってから考えたほうが早く決まります。

よくいただくご質問

Q. いまのホームページを全部作り直す必要がありますか。

必要とは限りません。誰に見せるかが決まっていて、写真と実績が生きているなら、書き出しの数行と問い合わせの導線を直すだけで形になることもあります。まず、いまのサイトが誰に向けて書かれているかを見てから判断します。

Q. 工務店ですが、同じ考え方でいいですか。

同じです。むしろ、施主に直接読まれる分だけ「何を答えるか」がはっきりしています。どんな工事をどこまで受けるか、いくらぐらいか、いつ返事が来るか。この三つに答えているサイトは、工務店では多くありません。

Q. 会社案内のパンフレットがあれば、それを載せればいいですか。

そのままでは合いません。パンフレットは、渡す相手が決まっている紙です。ホームページは、誰が来るか分からないところから読み始められます。中身は使えるので、質問に答える順番に並べ替える作業になります。

Q. 採用と会社紹介を、1つのサイトでやってもいいですか。

できます。ただし、入口を分けてください。求職者が最初に開くページと、取引先が最初に開くページを別に作る形です。同じページで両方に語りかけると、どちらにも届きにくくなります。

Q. 作り直しには、どのくらいの期間がかかりますか。

期間そのものより、最初の三つが決まっているかどうかで変わります。決まっていれば、そこから先は作業です。決まっていないと、制作の途中で止まって、その時間のほうが長くなります。

まず、いまのサイトで答えている質問を数えてください

作り直しの話は、いまのサイトを開いてみるのがいちばん早いです。

トップページを上から読んで、読む人の質問にいくつ答えているか。それが1つか2つなら、直す場所ははっきりしています。会社の挨拶と沿革だけで終わっているなら、そこが伸びしろです。

会社ホームページの制作は、ケンセツベースの作りますの品目です。7本のサイトを自分で作って動かしている手で、貴社のサイトを作ります。

建設会社のAI導入の全体像はまとめ:建設会社のAI導入、何から始めて何でつまずくかに読む順番で並べています。


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AUTHOR

ケンセツベース(ARCFEELGROUP株式会社)

土木・建築・設備の建設グループ(110名・3業種)が、自社でのAIツール8本の内製を主導しました。 評論ではなく、当事者としての実装記録を書いています。

ケンセツベースについて

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