2026年7月20日
建設会社がAIで昔の商売を再開した話。サイトを閉じても仕事は続いていた
何年も運用したサイトを、一度閉じました
私たちのグループでは、何年も前からクレーンの手配サイトを運用していました。
名前は、クレーン手配ナビです。
クレーンが必要な方から相談を受けて、手配につなげる。
そういうサイトでした。
ただ、いろんな事情が重なり、新しい依頼への対応が難しくなりました。
問い合わせは、来ればいいというものでもありません。
受けたあとに対応できなければ、続けられないからです。
サイトを維持する。
内容を直す。
入ってきた問い合わせに対応する。
そこまで含めて考えると、当時は重くなっていました。
そこで、サイトを一度閉じました。
需要がなくなったと判断したからではありません。
必要とされていても、こちらが受けきれない。
振り返ると、そういう状態でした。
サイトは閉じても、仕事は続いていました
閉じたあとの動きは、少し意外でした。
新しい集客は止めています。
それでも、以前から頼んでくださっていたリピーターさんからは、継続して仕事が入っていました。
サイトは閉じている。
でも、クレーンを手配してほしいという話は来る。
この状態が続きました。
そこで、私たちの中に残ったのが、
「まだニーズはあるのかもしれない」
という感覚でした。
必要とされなくなったから終わった仕事ではない。
対応する側の余力が足りず、止めた仕事だった。
ただ、この時点ですぐ再開できたわけではありません。
必要があることと、会社の中で回せることは、別の話だったからです。
AIで作れるようになり、閉じたサイトを思い出しました
その後、AIを使ってサイトやアプリを自分たちで作れるようになってきました。
私たちのグループは、土木・建築・設備の3業種で、約110名が働いています。
建設業を20年以上続けながら、この1年でAIツールを8本、自分たちで作って運用してきました。
その経緯は、この1年でAIを内製してきた話にも書いています。
社内で作る経験が増えるにつれて、サイトも自分たちで形にできるようになりました。
そこで、閉じたままになっていたクレーン手配のサイトを思い出しました。
リピーターさんからの仕事は続いている。
必要としている方も、まだいそうだ。
それなら、集客用のページをもう一度出してみようか。
そんなところから、再開に向けて動き出しました。
AIが新しい需要を作ってくれたわけではありません。
需要が残っているかもしれないと感じたきっかけは、閉じたあとも続いていた実際の仕事でした。
AIで変わったのは、それを確かめるためのサイトを、自分たちで作れるようになったことです。
外注せず、構成から作り直しました
今回は、以前のサイトをそのまま戻したわけではありません。
サイトの構成を考え直しました。
文章も作りました。
過去の実績を見せるページも用意しました。
コラムも作りました。
ここまで、外注せず、AIを使いながら自分たちで進めています。
外部にかかった費用は、ほぼサイトの住所にあたるドメイン代程度でした。
この差は、再開を考えるうえで大きなものでした。
サイトは、公開して終わりではありません。
出したあとに文章を直すこともあります。
実績を足すこともあります。
説明が分かりにくければ、また手を入れます。
以前は、維持することも、直すことも重くなっていました。
今回は、必要になれば自分たちで触れる。
その前提があったので、再開を現実の話として進められました。
もちろん、AIがクレーンを手配してくれるわけではありません。
問い合わせへの対応も、仕事そのものも、人が動きます。
それでも、サイトを作るところと直すところの負担が変わるだけで、止めていた仕事を戻しやすくなりました。
過去の217件を、見える形にしました
再開したサイトには、過去の手配実績を整理して載せました。
全部で217件。
31都道府県分です。
新しい実績を作って、大きく見せたわけではありません。
以前に実際に対応した仕事を、相手が確認できる形に並べ直しました。
サイトを閉じていた期間があっても、それまでの仕事まで消えたわけではありません。
見返してみると、再開するときに使える実績が、すでにありました。
昔やめた仕事というと、ゼロからやり直すように感じます。
でも今回は、ゼロではありませんでした。
続いていたリピーターさんの仕事がある。
過去の手配実績もある。
それを、今のやり方で出し直しただけでした。
再開すると、問い合わせと仕事が入り始めました
サイトを出し直したあと、問い合わせが入り始めました。
そこから、仕事も入り始めています。
具体的な件数や金額を大きく見せる話ではありません。
ただ、閉じる前から残っていた「まだ必要とされているのではないか」という感覚は、外れていませんでした。
必要としている方がいる。
その方が見つけられる場所を、もう一度用意する。
すると、閉じていたところから、また相談が入ってきました。
サイトを閉じたことと、ニーズが消えたことは、同じではありませんでした。
私たちの場合、止まっていたのは仕事の必要ではなく、新しい依頼を受けるための動きでした。
AIでサイトを作り直せるようになったことで、その動きをもう一度始められました。
昔やめた仕事を、今の重さで見直してみる
長く建設会社をやっていると、昔はやっていたけれど、今は出していない仕事があります。
相談は来ていたけれど、当時は受けられずに断ってきた仕事もあるかもしれません。
意味がなかったから、やめた。
そういう仕事ばかりではないはずです。
その時の会社では、手が回らなかった。
作ったものを維持できなかった。
問い合わせを受け続けられなかった。
私たちのクレーン手配も、そちらに近い話でした。
AIですべてが解決するわけではありません。
受けたあとの仕事を回せないなら、サイトだけを再開しても続きません。
でも、作ることや直すことの負担が変わると、昔と同じ仕事でも、再開までの重さは変わります。
今回、私たちは新しい商売を考えたわけではありません。
一度閉じたサイトを見返しました。
閉じたあとも続いていた仕事を見ました。
過去の217件を並べ直しました。
そして、自分たちでサイトを作り直して、もう一度出しました。
AIで未来の新事業を作る、というよりも。
過去に置いてきた仕事を、今のやり方で拾い直した。
今回の再開は、そんな使い方でした。
よくあるご質問
Q. なぜ、以前のクレーン手配サイトを閉じたのですか?
A. いろんな事情が重なり、新しい依頼への対応が難しくなったためです。
サイトを閉じたあとも、リピーターさんからは継続して仕事が入っていました。
そのため、ニーズそのものがなくなったというより、対応する側の余力の問題だったと捉えています。
Q. 再開したサイトは、どこまで自分たちで作ったのですか?
A. サイトの構成、文章、実績ページ、コラムまで、AIを使いながら自分たちで作りました。
外注はしていません。
外部にかかった費用は、ほぼドメイン代程度です。
Q. 一度やめた仕事なら、AIで再開できますか?
A. すべての仕事が再開できるとは限りません。
AIだけで、受注後の対応や会社の余力まで増えるわけではないからです。
私たちの場合は、閉じたあとも仕事が続いていたことと、自分たちでサイトを作って直せるようになったことが重なり、再開を試すことができました。
私たちは、建設会社向けにAI活用の無料相談を受け付けています。自社の仕事でどこから見直せそうか、相談先を探している方はお問い合わせください。
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ARCFEELGROUP株式会社
ARCFEELGROUP株式会社。土木・建築・設備の建設グループ(110名・3業種)で、 建設業のIT/DXとAI活用ツールの内製を担っています。評論ではなく、当事者としての実装記録を書いています。
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