建設業のAI顧問とは:何をして、何をしないのか
こんにちは。
※この記事で書く「AI顧問」は、現在の「伴走」(貴社専用につくる・運用まで任せる・伴走の3つ目)のことです。
私たちの考えるAI顧問とは、AIの使い方を外から教える先生ではなく、貴社の業務にAIが入って回るところまでを一緒に進める相談相手のことです。いまのケンセツベースでは、3つの形のうち「伴走」がこれにあたります。
AI顧問という言葉を見かけることが増えたんですが、実際の中身は会社によってかなり違います。AIの使い方を教えるだけなのか、会社の中へ入れるところまでやるのか、名前だけでは分かりにくいんですよね。
私たちは、土木・建築・設備の3業種を営む約110名の建設グループ(ARCFEELGROUP株式会社)です。建設業は2005年の創業から続けてきて、2026年1月に着手して約半年でAIツールを8本内製し、自社の中で運用してきました。
作ってみると、ツールそのものより、何から始めるかを決めたり、社員が使える形に直したりする方が、じわじわ重いことが分かりました。そこでケンセツベース(運営=ARCFEELGROUP株式会社)では、いま3つの形で引き受けています。
当社の道具を貴社の業務に合わせて作ってお渡しするのが「貴社専用につくる」。作ったあとの運用と改修を月額で引き受けるのが「運用まで任せる」。そして、一緒に考えながら社内で回せるようにしていくのが「伴走」です。
この記事で書く「AI顧問」は、3つ目の伴走のことです。伴走は「1年で、AIが回る会社にする」ことを約束にしています。
今回は、私たちが考える建設業のAI顧問が、何をして、何をしないのかを書いてみます。

AI顧問が「すること」
私たちがやるのは、AIの情報を一方的に伝えることではありません。貴社の仕事を見ながら、最初に触る業務を決めて、会社の中へ入るところまで進めます。
① 最初の90日で、第1号が動くところまで進める。
最初の90日で、現状の診断、第1号の業務(日報か経費など1つ)のAI化、AIに任せる仕事と任せない仕事をA4一枚に決める線引き、そして毎月の見え方レポートの開始までを進めます。この費用も月額に含まれています。
いきなり全社を変えるのではなく、まず一つを動かします。日報なのか、経費なのか、見積なのかは会社によって違うので、そこを最初に一緒に決めます。
② AIを、貴社の仕事の流れに入れる。
便利なAIを紹介して終わりではなく、誰が入力し、誰が確認し、どこで確定するのかまで見ます。私たちも8本を作る中で、動かしてから入力方法や計算を直すことが何度もありました。
AIが出す答えも、元になる勤怠や原価がずれていれば、そのまま間違います。機能を増やす前に、数字の入口や承認の流れを確かめる理由はここにあります。この考え方は建設業×AI 完全ガイドにも書きました。
当社が内製した8本のうち、外へ出している7本が伴走に含まれています(積算AIは社内専用で、外にはお出ししていません)。単に入れるのではなく、貴社の仕事に合うものを選び、貴社の流れに合わせて整えていきます。作り込みそのものを任せたい場合は「貴社専用につくる」、作ったあとを任せたい場合は「運用まで任せる」という別の形になります。
③ 社長と一緒に、会社の進め方を決める。
進め方の柱は、月1回、60分のオンライン定例です。ここには社長ご本人に出ていただきます。
AI導入は、どの道具を買うかだけではなく、どの仕事を変え、誰に任せ、いつ切り替えるかという会社の進め方の話になるからです。分析や、AIツールを貴社の業務に合わせて整える作業は、こちらで担います。

AI顧問が「しないこと」
一方で、やらないこともあります。ここが曖昧だと、始まってから期待がずれるので、先に書いておきます。
- 経営判断の代行はしません。受注、人事、投資などの最終判断は、貴社が行います。
- 伴走の中では、相談に制限なく応じる代わりに、貴社の日常業務を丸ごと請け負う作業代行はしません。作業そのものを任せたい場合は「貴社専用につくる」「運用まで任せる」が受け皿になります。
- AIに仕事を丸投げし、人を減らすことを前提にした提案はしません。
- 作り込み無しの単体貸しはしていません。道具は伴走の中で組み込むか、「貴社専用につくる」で貴社版を作ってお渡しします。
分析やツールの組み込みは私たちが動きますが、貴社の仕事そのものを外注に置き換えるサービスではありません。社内に使い方が残り、自分たちで回せる状態を作るところまでが役割です。
なぜ「伴走」なのか
AIのツールは、入れた日より、そのあとに問題が出ます。現場から入力しづらいと言われたり、数字が合わなかったり、使う人によってやり方が変わったりするんですよね。
私たちも、この半年で8本を内製する中で、作って、止まって、直すことを繰り返してきました。その記録はAI内製化、半年でわかったことに書いています。
一度説明して終わるのではなく、月ごとに状況を見て、会社の中で使える形へ寄せていく。そのために、伴走という形にしています。

AI顧問を選ぶときのチェックポイント5つ
私たちを選ぶかどうかは別として、AI顧問を探すときは、次の5つを確認しておくと話が早いです。
① 実物を持っているか。
「AIに詳しい」ことと、建設会社の業務でAIを動かした経験があることは少し違います。実際のツールや、止まったときに何を直したかを聞くと、かなり分かります。
② 「しないこと」を明言しているか。
何でもできますと言う相手ほど、あとで期待がずれやすくなります。判断の代行や作業の丸投げなど、受けない仕事を先に示しているかは見ておきたいところです。
③ 提供物と頻度が具体か。
「伴走します」だけでは、実際の動きが見えません。月に何回話すのか、誰が出るのか、分析や設定をどちらが担うのかまで確認します。
④ 出口が明確か。
契約期間と解約条件は、始める前に確認しておきたいです。私たちのプログラムには契約期間の定めがなく、毎月20日までの申し出で、その月の末日に終了します。翌月分の料金と違約金はかかりません。
⑤ 最初の一つから始められるか。
最初から全社一斉に変えるより、第1号の業務を一つ決めて、実際に動くかを見る方が進めやすいです。最初の90日で何をするのかが、具体的になっているかも確認してみてください。
伴走の形と料金
ケンセツベースには3つの形があり、この記事の「AI顧問」にあたるのが伴走です。伴走の料金は会社の規模で決まり、支援の中身はどの規模でも同じです。「貴社専用につくる」の金額は、作る対象の大きさで型が決まっていて、ご相談のあとに固定額でお見積りします。「運用まで任せる」は会社の規模と使う道具の本数で決まる月額で、同じときに目安をお渡しします。
| 社員数 | 月額料金 |
|---|---|
| 15名以下 | 10万円 |
| 16〜30名 | 15万円 |
| 31〜80名 | 20万円 |
| 81名以上 | 30万円 |
すべて税抜です。最初の90日で行う現状の診断、月1回60分のオンライン定例、AIツール7本の貴社業務への組み込みが月額に含まれます。
1年という目標は掲げていますが、契約期間の定めはありません。解約は毎月20日までの申し出で、その月の末日まで。翌月分の料金と違約金はかかりません。

お申し込みまでの流れ
最初の入口は、相談する(フォーム・送信後に折り返し)です。前半30分で当社の実例と実際の画面をご説明し、後半30分で貴社のお話を伺います。オンラインで、日程はお申し込み後に個別に調整します(3営業日以内にご連絡します)。建設業を営む会社さまに限ってお受けしていて、売り込みはしません。
相談のあと2〜3営業日で、内容をもとに貴社専用の「AI導入ロードマップ」を作ってお渡しします。最初に触ると効く業務の候補を並べた「効く順ランキング」も、この中に入っています。「作るもの提案書・お見積り」も一緒にお渡しします。申し込まない場合も、そのまま持ち帰っていただいてかまいません。
ロードマップを見て、進めたいとなった場合にお申し込みいただく流れです。
お受けできない場合
伴走を始めても進まない形が見えている場合は、最初にお断りしています。
- 社長が月1回の定例に出られない場合
- 社内に推進担当を1名置けない場合
- 丸投げや作業代行を希望される場合
AI導入は、外側だけでは進められません。社長と社内の担当者、私たちの3者で動けることが、始める前の条件になります。
よくある質問
Q. 社長の私がAIに詳しくなくても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。AIの専門知識より、会社のどの仕事を変えたいかを一緒に決めることの方が大きいです。ただし、月1回のオンライン定例には、社長ご本人に出ていただきます。
Q. 契約期間と解約条件を教えてください。
A. 契約期間の定めはありません。毎月20日までに申し出ていただければ、その月の末日で終了し、翌月分の料金はかかりません。違約金もありません。
Q. AIツールだけを借りることはできますか?
A. 作り込み無しの単体貸しはしていません。伴走の中で貴社の業務に合わせて組み込むか、「貴社専用につくる」で貴社版を作ってお渡しする形になります。
今日からできる小さな一歩
貴社でAIを入れるとしたら、最初の1業務をどこにするか、紙に書いてみてください。
集計に時間がかかっている、人によってやり方が違う、毎月同じところで止まる。そういう仕事を一つ選ぶだけでも、話はかなり具体的になります。
私たちも、8本を一度に作ったわけではありません。一つ作って動かし、止まったところを直しながら、今の形になりました。
AI顧問も、外から答えを渡すというより、その一つ目を一緒に動かして、次へ進める状態を作る仕事なんだと思います。
このテーマの記事はまとめ:建設会社のAI導入、何から始めて何でつまずくかに読む順番で並べています。
まず全体像を知りたい方も、個別に相談したい方も、相談する(フォーム・送信後に折り返し)をご利用ください。
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ケンセツベース(ARCFEELGROUP株式会社)
土木・建築・設備の建設グループ(110名・3業種)が、自社でのAIツール8本の内製を主導しました。 評論ではなく、当事者としての実装記録を書いています。
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